第1章 /全11章

6回投げれば、1回は出る?

さいころで1の目が出る確率は 16。

では、6回投げたら、1の目は1回出る?

予想「確率 1/6 のことを6回くり返す」。1/6×6=1 という計算は、何を表している?

6回ずつ、何セットも投げてみる

6回投げるのを1セットにして、30セットやってみよう。1の目が出たマスは塗りつぶしてある。

さいころを6回ずつ投げる(30セット)さいころを6回投げるのを1セットとして、30セット行った結果。1の目は塗りつぶしたマス。1の目が1回も出なかったセットには「0回」の札がつく。12464630回24245250回35211354412226514645461354617631261811425693442260回1014212211665611125454230回132543340回145434430回1511266416141556175255350回18512626193335320回201212432126165622242651233454620回242251442564131326631422274136222866413229656412303235440回
  1. 6回投げるのを1セットとする。最初の5セット。塗りつぶしたマスが1の目。
  2. 30セットまで続けた。
  3. 1の目が1回も出なかったセットに「0回」の札。10セットあった。ちょうど1回は10セット、2回以上は10セット。

予想6回投げて、1の目が1回も出ないセットは、30セットのうちどのくらいありそう?

乱数で作った結果。何度見ても同じ結果になるように、乱数の種を決めてある。

発見6回投げても、1の目が1回も出ないセットは、めずらしくない。2回、3回出るセットもある。

えっ、10セットも0回? 確率 1/6 って、6回に1回じゃなかったの?

1回ごとの結果は、予言できない

さいころは、前に出た目をおぼえていない。5回続けて1が出なくても、次の1回で1の目が出る確率は、やっぱり 16。

だから「そろそろ出るはず」とは言えない。1回ごとの結果は、だれにも予言できない。

では、確率 16 は、何を表しているのだろう? 30セットの結果をもう一度見てみよう。

1セットずつでは、ばらばら。でも、たくさん集めると、何かが見えてきそう。これが第2章のテーマだよ。

どう考えた?

6回投げて1の目が1回も出なかった友だちが「このさいころ、こわれてる」と言った。どう説明する?

説明の例を見る

こわれているとは言えないよ。確率 1/6 は「6回で必ず1回」という約束じゃない。6回で1回も出ないことは、3セットに1セットくらいある。本当にこわれているか調べるなら、もっとたくさん投げて、1の目の出る割合を見る必要があるよ。

数学ではどう考える?

さいころを6回投げるとき、1回も1の目が出ない確率は、1回ごとに「1以外」が出る確率 56 を6回かけて求められる(高校の数学Aで学ぶ考え方)。中学の数え方では、6回の出方 46656 通りのうち、1の目が1回も出ない 15625 通りを数えるのと同じ(第7章・第11章)。

56×56×56×56×56×56=1562546656

これは約 0.335。およそ3回に1回で、図の「30セット中10セット」とよく合っている。

一方、6回投げたときに出る1の目の回数を、たくさんのセットでならした値(平均)は 6×16=1 回になる(高校の数学Bで学ぶ「期待値」)。「16×6=1」は、この「ならした値」の意味なら正しい。1セットごとの回数の約束ではない。

この章で、できるようになったこと

  • 確率 1/6 は「6回に必ず1回」という約束ではないと説明できる
  • 1回ごとの結果は予言できないが、くり返すと傾向が見えそうだと予想できる