第4章 /全11章
同じくらい起こりやすい
画びょうは、実験しないとわからなかった。
さいころは? 実験しなくても、わかる?
さいころは、どの目も同じくらい出る
ふつうのさいころは、形がそろっていて、どの面も同じつくり。だから、1〜6 のどの目も、同じくらい出やすいと考えられる。
- 目の出方は6通り。どの目も同じくらい出やすい。
- 3の倍数の目は、3 と 6 の2通り。
予想3の倍数の目が出る確率は?
発見どの場合も同じくらい起こりやすいときは、実験しなくても、場合の数を数えて確率を求められる。
確率の求め方
起こりうる場合が全部で n 通りあり、どれも同様に確からしいとする。そのうち、ことがら A の起こる場合が a 通りあるとき、
A の起こる確率 = an
たとえば、さいころで3の倍数の目が出る確率は、6通りのうち2通りで 26=
予想袋に赤玉3個と白玉2個が入っている。1個取り出すとき、赤玉が出る確率は?
同じ色の玉が何個もあるときは、赤1・赤2・赤3 のように番号をつけて区別しよう。そうすると、5個のどれも同じくらい取り出しやすい、と考えられるよ。
「同じくらい」でない分け方に注意
予想2枚の硬貨を投げる。Aさん「出方は『2枚とも表』『1枚表1枚裏』『2枚とも裏』の3通り。だから1枚表1枚裏の確率は 1/3」。この考えは正しい?
分け方によっては、どれも同じくらい起こりやすい、とは言えないことがある。数える前に、「この分け方で、どれも同じくらい起こりやすい?」と確かめよう。区別できるものは区別する(硬貨にA・Bと名前をつける、さいころを大・小にする)のがコツ。
どう考えた?
袋に赤玉1個と白玉9個。「赤か白かの2通りだから、赤の確率は 1/2」はまちがい。なぜか説明しよう。
説明の例を見る
赤と白は同じくらい出やすくない。白は9個もあるから、白の方がずっと出やすい。玉に番号をつけて区別すると全部で10通りで、赤はそのうち1通り。だから赤の確率は 1/10。
数学ではどう考える?
起こりうる場合の全体(標本空間)が有限個で、どの場合も同様に確からしいとき、ことがら A の確率を P(A)=(A の起こる場合の数)÷(起こりうるすべての場合の数)と定める(数学的確率、ラプラスの定義)。この定義は「同様に確からしい」ことが前提で、前提が成り立たない画びょうのようなものには使えない。そのときは多数回の試行の相対度数(第2章)で確率を考える。
この章で、できるようになったこと
- 「同様に確からしい」の意味を、例を使って説明できる
- 確率=あてはまる場合の数÷起こりうるすべての場合の数 で求められる
- 同様に確からしくない分け方(硬貨2枚で3通り など)を見ぬける